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【高校生版】「なぜ学ぶのか?」1次情報を獲得して、自分で生き方を選択しよう!

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生徒さん

なかなか学校の勉強の必要性を見出せなくて…。

もちろん受験には必要なんですけど…。

きょういち

学ぶ意味って難しいですよね。

今回は「自分の頭で考える」ことの大切を一緒に見ていきましょう。

 

誰しもが一度は考えたことがある「なぜ勉強しなければならないのか?」

今回の記事は、「なぜ学ぶのか?」シリーズ第3弾です。

 

まず初めに毎度お馴染みの前提です。

それは「なぜ学ぶのか?」に答えはないということ。

 

▼「???」と思った方は、ぜひ第1弾の記事を読んでみてから本記事をお読みください。

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学ぶ意味は人それぞれ。

ですから、みなさん自身が納得できる理由を探していく必要があるのです。

 

その上で今回は、なぜ学ぶのかを考えるために「1次情報を理解するため」をテーマとして紹介をしていきます。

 

情報が溢れている現代。

自分で正確な情報を獲得し、その内容を理解することは非常に重要なスキルです。

今回は、そのための学びの姿勢を紹介していきます。

 

きょういち

ぜひ「なぜ学ぶのか?」に対する納得解の一つにしてみてください。

 

この記事を読んでほしい方
筆者の経歴

高校教員として、数学を10年以上教えています。

内容をただ教え込むのではなく、「数学の学び方を教える」をモットーに授業を実施しています。

生徒が主体的かつ協働的に学ぶ授業スタイルを目指し、「なぜ数学を学ぶのか」を意識した授業を心がけている。

ネット社会において、人のせいにする人たち

SNSが普及した近年、このような書き込みをよく見かけます。

 

「あなたの言うとおりの銘柄(会社)に投資をしたのに利益が出なかった」

「あなたの言うとおりに副業にチャレンジしてみたけど成果が出ない」

 

もう少し高校生向けに言えば、

「言われたとおりに勉強したのに成績が出ない」

のようなことです。

 

普段高校生と関わっている身として感じるのは、

実は大人の方がよっぽど人のせいにして生きているのでは?ということです。

 

生徒さん

確かにネットなど匿名の場だと、結構いるかも…。

でも、どうして人のせいにしてしまうのでしょう?

きょういち

その理由の一つとして、

現代は簡単に情報が得られる分、自分で勉強をせずに行動に移してしまう

ことが考えられます。

 

自分の判断ではなく他人の基準で行動する。

そのため成功しにくかったり、失敗を自分の経験に変えるのではなく、人のせいにして逃げてしまったりするのです。

他にも、科学的根拠がない情報を鵜呑みにして拡散をしたり、必要以上に不安を煽るような情報に一喜一憂してしまったりすることもあります。

 

このように、

  • 行動を人のせいにしてしまう
  • 他人の情報を鵜呑みにしてしまう

などは近年のSNS普及による問題点と言えるでしょう。

 

自分の行動に責任を持つためには

生徒さん

では、人のせいにせず自分の行動に責任を持って生きていくためには、どのようにすればよいのでしょうか?

きょういち

それは、自分自身で1次情報を取りにいくことです!

 

1次情報を自分の頭で理解し納得した上で行動する。

そうすることで自分の考えや行動に責任が取れるようになります。

 

そして、この1次情報を取りに行くためには、学ぶことが必須なのです。

 

きょういち

もう少し詳しく見てみましょう。

一次情報を自分で撮りにいく

多くの情報は2次情報・3次情報と呼ばれる、1次情報をもとにした発信です。

この2次情報には、発信者の立場や考えが含まれていることが多いのです。

 

例えば

  • 発信者に特定のスポンサーがついていれば、そのスポンサーに不利益が生じることは言えない。
  • 自分の立場を擁護するような内容になっている。
  • 自分の経験談であって、万人に通じるものとは限らない。

 

このように、2次情報には必ず発信者の色がついていますから、1次情報を自分自身で獲得しにいくことが大切なのです。

 

野村総合研究所の調査によれば、「ファクトチェック」という言葉を知らない人は、58%もいます。

ファクトチェックとは、情報の真偽を検証する活動のこと。

また、真偽不明の情報について、真偽を調べなかった人の割合は約5割ににも上ります。

ファクトチェック
引用:野村総合研究所 「フェイクニュース」に関するアンケート P14

 

情報の真偽
引用:野村総合研究所 「フェイクニュース」に関するアンケート P41

 

これはコロナウィルス関連に限らず、得られた情報の真実を確認するために、1次情報にアクセスしようとしている人が少数派であることが予測できます。

ですから1次情報をしっかり取りにいくことで、正しい情報を入手すること。

そしてその根拠をもとに、自分の考えを持つ習慣をつけることが大切なのです。

 

生徒さん

元々の情報にアクセスをして、自分の頭で判断していくことが大切なのですね!

 

自分の頭で納得して行動する

生徒さん

でもインフルエンサーの方達ってすごく分かりやすく情報発信してくれているので、頼りにしてしまいます。

きょういち

もちろん信憑性の高い発信をしてくれている人はたくさんいます。

それを一度自分の頭で考え直し、納得することが大切です。

 

2次情報は非常にわかりやすく整理されていることも多いです。

その反面、印象の強さや分かりやすさによって、何となく理解できた気になってしまうのも事実。

 

しかし、何となくの理解は「自分の行動に責任を取る」ところまで考えると不十分でしょう。

情報の信憑性を自分で確かめて納得した上で行動する。

それが他人のせいにしない、他人の考えに安易に流されない生き方につながるのです。

 

学ぶことで自分の考えに責任が取れる

生徒さん

自分が納得してから行動するって大切ですね。

きょういち

そうですね!

そして、その過程こそが「学び」なのです。

 

「1次情報を得ること」は「学ぶこと」に他なりません。

誰かが流している情報を受け身で受け取るのではなく、自分で情報を取りに行く。

まさに主体的な行動であり、これこそ「学び」と言ってもいいでしょう。

 

なぜ学ぶのか?

それは1次情報を獲得し、自身で考える力をつけることで、自身で責任ある行動を選択するため

その結果、自由に生きることができる。

これが一つの特殊解なのです。

 

2次情報をきっかけに1次情報を獲得しにこう

生徒さん

学びを通して、自分で判断するための材料を集めたり、自分で考えたりすることが大切ですね。

具体的な学び方についても教えてください!

きょういち

それでは、学び方についても一緒に考えていきましょう!

 

1次情報を選ぶポイント

先ほども紹介した通り、1次情報に触れれようとする人は少数派で大人でも難しいことです。

専門分野を持っている人でない限り、常にアンテナを張って情報を探している人はいないかもしれません。

高校生であれば尚更です。

 

ですから、学びのきっかけは2次情報でよいのです。

何か気になる情報を目にしたとき

  • もっと知りたい
  • 事実はどうなんだろう

このように関心を広げて、1次情報にアクセスしてみるのです。

 

主な1次情報としては以下のようなものが考えられます。

1次情報の例

 

個人の経験談なども1次情報ですが、科学的根拠の枠組みから今回は外しておきます。

 

また、ニュースなどは1次情報のように思えますが、営利要素が強く偏りがあるので複数のメディアを見ることが必須です。

そして、流れてくる情報を見るという点で受け身の媒体ですから、こちらも外しました。

 

きょういち

上記のような複数の目(審査や校閲)が入ったものについても、参考文献や引用文献がきちんと書かれているかはポイントです。

 

参考文献や引用文献がない場合、それは個人の意見であって根拠となるデータや学問的な知見が含まれていないことが多いです。

一方で文献が記載されているということは、少なくとも情報提供者自体が、学ぶことの大切さを理解していることでもあります。

 

  • 自分自身が学んでいる。
  • その上で読み手に1次情報を提供している。

 

この姿勢を持っている情報の方が、何もない情報より質が高い可能性があるのです。

生徒さん

本ブログも参考・引用文献が後部に載っていますね。

 

論文となっていないアンケート調査などについては、引用文献等が記載されていないことがほとんどです。

そのような場合には、

  • 調査対象や調査方法、目的などがきちんと明記されているか
  • 信頼できる研究機関か(政府関係、大手研究機関など)

を確認するとよいでしょう。

 

1次情報は難しい、だからこそ目の前の学びに真剣に取り組む

きょういち

今回のテーマは、「なぜ学ぶのか?」でしたね。

1次情報を獲得しようとすると、非常に難しい文章やデータに出逢います。

それらを理解するためには、学校で学んでいるような教科学習が大いに役立ちます。

ですから今みなさんが学習している学びがとても大切なのです。

 

学校の学びとの関わり<例>

  

このように、1次情報を根気強く追い求めるためには、学校で行っている学びが基礎・基本となるのです。

 

きょういち

学校の勉強に意味が感じられない場合には、ぜひ1次情報を理解するためと考えてみてはどうでしょうか。

生徒さん

自分の頭で納得するためには、そのための知識や思考力、興味などが必要不可欠かもしれないですね!

学校の学習は大変な面もあるけど、頑張れるかも!

まとめ:学ぶことで自分の頭で考える習慣をつけよう!

今回の記事では、「なぜ学ぶのか?」をテーマに一つの解を紹介しました。

 

それは

1次情報を獲得し、自身で考える力をつけることで、自身で責任ある行動を選択するため

です。

 

ネットで簡単に情報が得られる現代。

自分の頭で考え納得することなしに行動をしてしまう人が増えています。

そして、その結果が上手くいかない場合に人のせいにしてしまう人もいるのです。

 

そのようにならないためには、1次情報を自分で獲得し、自分の頭で理解・納得することが重要です。

自分が納得して行動した結果であれば、たとえ失敗したとしても、それが自身の経験値となり次につながっていきます。

つまり行動が自分自身の成長につながっていくのです。

 

ではどのような1次情報に触れるべきなのか。

それは以下のようなものです。

1次情報の例

 

でも初めから自分で情報を見つけることは難しいですよね。

ですから、学校の先生や有名なインフルエンサーなどが伝えてくれる情報をきっかけにしていきましょう。

  

『先生は〇〇のように言っていたけど、本当かな?』

  

このように興味・関心を広げて、自分の頭で納得できるよう他の情報も獲得していく。

そのくらいの温度感でもよいと思います。

 

そして上記のような文献をより理解していくためには、学校の学びが土台となります。

  • データを読み解くための数学的な思考力
  • 内容を深く理解するための背景知識
  • 文章を正確に理解するための読解力や語彙力

このような学びは、学校における教科学習の中で培っていくことができます。

 

そして学べば学ぶほど、理解できる情報が増え、より質の高い情報に触れることができるようになっていくのです。

この学びのスパイラルに入れば、目の前の学びがどんどん楽しくなるでしょう。

ぜひ、みなさんも自分自身ので情報を掴みにいき、責任を持って行動することで豊かな人生を歩んでほしいと思います。

 

きょういち

今回の記事が、みなさんの「なぜ学ぶの?」の一つの納得解となれば嬉しいです。

 

▼今回の記事に興味を持ってくださった方は、こちらに記事もどうぞ!

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参考・引用文献
  • 野村総合研究所(2021).「フェイクニュース」に関するアンケート (令和5年11月確認)https://www.soumu.go.jp/main_content/000745041.pdf

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