「学校生活の支援」「進路支援」について、準備しておくと便利な資料を紹介していきますね!
高校では、二者面談や三者面談を年に複数回実施します。
「学校生活が不安なく過ごせているか。」
「進路をどのように考えているか。」
これらを主な内容として取り組んでいくことが多いでしょう。
その際、どのような資料を準備しておくとよいのか整理しておきたい先生方も多いと思います。
何度も面談を経験されている先生も、自分以外の教員がどのような準備をしているか知ることで、新しい発見があるかもしれません。
今回は、私自身が教職経験の中で実践してきた二者面談・三者面談において、準備しておいてよかったものを22個紹介していきます。
当たり前のものから、「これは!?」というものまで紹介していますので、気になるものからぜひチェックしてみてください。
▼三者面談の進め方については、こちらの記事で紹介しています。
本記事とあわせてご覧いただけると、面談対策が強化されます。
高校の数学教員として10年以上教職に携わる。
内容を教えるのではなく、学び方を教えるをモットーに授業を展開。
学級経営では、生徒にとって「安心・安全な場」となるクラスを目指し、一人ひとりが自身の進路を自ら切り拓くための運営を心がけている。
目次
三者面談を充実させるための準備をしよう!
三者面談や二者面談では、進路関係の話題を中心に保護者から多くの質問が寄せられます。
また、生徒の心配事の解消や進路実現のための後押しをしていくことも必要です。
そのような面談の場で、質問や不安を解消するためには、資料や参考図書をはじめインターネットを活用した情報取得の方法など、しっかり準備をしておくことが大切です。
本記事では、私自身の経験の中で準備しておいてよかったものを一つずつ紹介します。
項目が多数にわたりますので、すべてを揃えるのではなく、学校の実態やご自身の経験に応じて必要なものをピックアップしてみてください。
事前に用意しておきたい資料&準備22選
数が多いので、一つ一つを簡単に紹介していきます。
「確かにそれあるといいかも!」というイメージをもってもらえると嬉しいです。
事前準備編
ここでは、事前準備編として以下の3つの内容を紹介します。
学校生活編へのスキップは、こちら
進路編へのスキップは、こちら
生徒が提出する面談用紙
生徒に基本情報を書いてもらう用紙です。
- 睡眠時間や学習時間などの生活面
- 進路希望先、保持資格などの進路面
- 心配事などのフリー記述
など、面談中に話題のきっかけとなる項目を用意して、事前に提出をしてもらいましょう。
学年で決められた用紙がある学校も多いかもしれません。
しかし、できれば自分で作成したものをおすすめします。
なぜなら自分が聞きたいことを載せることができるからです。
余裕があれば、学年での作成を買って出るのもありです。
こちらをベースに面談を進めることがで、生徒一人ひとりのニーズに応じた面談を行うことが可能です。
保護者の事前質問
三者面談では、日程調整のための調査を保護者に依頼します。
その際、質問事項を記入してもらう欄を作成し、日程と同時に回答をしてもらいます。
兄姉の有無などにより、保護者の心配事もそれぞれです。
各家庭に応じた面談を行うためにも、疑問点や質問事項を事前にもらいましょう。
また、事前に質問を得ることで丁寧な回答ができます。
そうすることで、学校との信頼関係を築くこともできるでしょう。
モニター・プロジェクター
面談を行うにあたり、データや情報共有は欠かせません。
具体的な内容については、このあとの進路編で詳しく紹介をします。
PCの画面を共有する際に、一台の端末では見にくく、話が伝わりづらいことが多いです。
そのようなとき、ちょっとしたモニターがあると大変便利です。
- 職員室で自前のデュアルモニターを使用している
- 校務用PCがデスクトップ型でモニターを準備できる
- 学校の備品として、使っていないモニターがある
- 教室にプロジェクターが設置されている
など、画面を表示できる機器があれば、ぜひ活用してみましょう。
プロジェクターなどは、多くの学校で各教室に設置されているでしょうから、そちらなら手間もかかりません。
画面の共有は、話が伝わりやすくてオススメです!
学校生活編
続いて学校生活の様子を保護者と共有するための準備&資料です!
勉強の話がメインでありつつも、保護者や生徒にとって毎日の学校生活が充実していることが一番ですよね。
学校生活編で紹介する内容は、以下の3つです。
進路編へのスキップは、こちら
生徒のよいところリスト
学級経営の基本は、生徒の様子を普段からしっかり見ていることです。
ですから、普段の学校生活で何気なく目にする生徒のよいところをメモするようにしています。
高校では、小学校までとは異なり、保護者が頻繁に学校に訪れることはありません。
三者面談は、学校の様子を知る貴重な機会でもあります。
その際に、子どもの悪い部分を言われて嬉しい人はいません。
小さなことでも生徒のよかったエピソードを伝えることができれば、安心して学校に通わせることができます。
保護者は仕事を休んで学校に足を運んできてくれています。
ぜひ安心できるエピソードを用意できるといいですね。
ただ全員分となると大変かもしれません。
あまり身構えずに、本当に些細なことでもよいので、普段から気づいたときにExcelなどでメモをしておくとよいでしょう。
所見のヒントにもなりますし、学級経営力にもつながります。
学校生活がわかる写真
行事のときに撮影したクラス集合写真などを用意しておくと意外と喜ばれますよ。
高校にもなると、幼稚園・保育園・小学校の頃のように、学校が写真を販売することはありません。
生徒も高校生ですから、自分が取った写真を保護者に渡すことも少ないでしょう。
保護者からすると、子離れが進み始める時期であっても学校の様子を知りたいものです。
ちょっとした写真を廊下などにおいておくと、待ち時間に子どもとの話題のきっかけになるようで大変喜ばれます。
配布に関しては、生徒の許可や各家庭の事情などもあるでしょうから、クラスの実態次第です。
あまり好ましくない場合には、廊下に置いておくだけなどがよいでしょう。
学級通信
こちらも学校生活の様子を伝えるためのものです。
学級通信を出している場合には、ぜひまとめて読めるような形にしておくといいでしょう。
4月からこれまで発行したものを廊下に置いておきます。
普段から教室掲示している場合には、そちらを廊下に移してもよいでしょう。
保護者が早めに来校して、廊下で待っているときなど目を通してくださいます。
写真が載っていたり、生徒の活動や学校生活の流れなどが書かれていたりするので、学校の様子を知ってもらうことができます。
私自身の学級通信は生徒向けに書いていますから、普段は保護者に渡っていないことも多いです。
面談をきっかけに学校の様子を知っていただくことで、保護者と学校が連携して生徒の成長を支えていくことができます。
学級通信のために生徒の様子を観察したり写真を取ったりするので、他の2つ「生徒のよいところリスト」「学校生活がわかる写真」とのつながりにもなります!
▼学級通信に関しては、以下の記事でも紹介しています。
進路支援編
いよいよメインの進路関係です。
学校の特色によって準備するものも異なりますよね。
進路編で紹介するものは以下の16個です。
たくさんありますので、ご自身の勤務校の実態に応じて活用できるものを選択してみてください。
個人ごとの学校内データ
学校が入手できるデータを一枚の用紙にまとめ、個票を作成します。
内容としては以下のようなものを載せています。
これらはExcelで作成し、学年分をクラスごとに印刷して各担任に渡しています。
連続印刷のマクロを組んでおけば、印刷も簡単です。
また、一度システムを作ってしまえば、データを変えるだけなので、ずっと使えます。
学年に応じて必要な情報を載せるとよいでしょう。
それぞれのデータを別々で見るよりも、1枚にまとまっていることで、全体を把握しやすいですね。
過去のデータが積み重なることで、推移グラフなども載せることができ成績の変化も伝えることができます。
学問系統資料
1・2年生のときは、どのような学問系統に進学したいかが決まっていない生徒も多いです。
そのようなときは、学部や学科の特徴が記載されている資料が手元にあると安心です。
いろいろな書籍がありますが、代表的なものは「螢雪時代」です。
多くの学校が進路対策費などで購入しているのではないでしょうか。
螢雪時代4月臨時増刊号は、学部・学問の詳細が載っています。
面談の場で生徒と一緒に読む時間を取るのは難しいでしょうから、すぐに紹介できるよう手元に準備しておくとよいでしょう。
大学費用関係の資料
こちらは、大学にかかる費用がまとまった資料です。
特に1年時の三者面談で役立つ資料です。
国公立・私立・文系・理系・医学科などによって学費はさまざまです。
もちろん学費だけでなく、受検料や教科書代、下宿代、生活費なども確認しておきたいところです。
こちらは、進路指導部あてに生徒用・保護者用などで、ちょっとした冊子が届いていることも多いです。
手元に届いた場合は、一冊保存しておくとよいでしょう。
また、このくらいの内容であれば、インターネットの情報でも十分概要がつかめます。
ブックマーク登録しておいて、すぐに見れるようにしておくのでもOKです。
駿台予備校のサイトなども分かりやすいですよ!
受験システムがわかる資料
受検料とあわせて把握しておいてもらいたいものが受験システムです。
一般入試で併願をどのくらい受けるのか。
共通テスト利用や同時出願割引など、受験システムと受検料はセットです。
また、生徒はどのような受験方法があるのかを知らないことも多いです。
大学入学の戦略として、自身の強みを活かすために受験方法をしっかり押さえておきたいものです。
総合型選抜・学校推薦型選抜・一般選抜など、受験方式がまとまった資料も用意しておきたい資料の一つです。
大学合格ライン
こちらは、大学の判定基準が記された資料・書籍です。
例えば以下のようなものが有名です。
合格ラインは、1・2年生版が青色、3年生版が白地に赤のデザインのものです。
「受験期に合格を勝ち取るためには、1年生の7月模試の段階で〇〇くらい取れているのが理想」
といったデータを見ることができる冊子です。
進研模試を受けている場合は、生徒全員分と教員分が届くでしょうから、一部保存をしておきましょう。
3年生の面談では、具体的な受験科目と合格判定基準がひと目で分かる
- 受験校決定PERFECT BOOK(ベネッセ)
- 栄冠めざしてVol.3(河合塾)
が必須です。
PERFECT BOOKについては、教員版が大きくて見やすいですから、面談ではそちらを活用しましょう。
ただ、教員版は一人一冊もらえない場合もあります。
そのような場合には、High School Onlineからダウンロードすることも可能です。
また、PERFECT BOOKは、第1回 ベネッセ・駿台大学入学共通テスト模試(9月模試)のデータをベースに作成しています。
PERFECT BOOKが手元に届く前の面談では昨年度のものを活用することになります。
しかし、ネット上では6月マーク模試や2年2月マーク模試の合格判定基準をダウンロードすることができます。
本年度のデータがほしい場合には、High School Onlineからのダウンロードを利用しましょう。
もう一つ、同じように受験科目と合否判定基準が掲載されているのが、栄冠めざしてVol.3です。
比較のために2社を活用するのもよいでしょう。
模試が提供するシステム
3年生の冬の時期に行う面談では、より具体的な受験計画を立てていきます。
そのため、合格の可能性や併願校、受験日程などを把握しておく必要があります。
そこで、持ち運びができるPC端末で模試のシステムが使えるようにしておきましょう。
具体的には
- ベネッセ進研模試を見るための「COMPASS」
- 河合塾全統模試を見るための「バンザイシステム」
などです。
手元の端末で操作できるようにしておくことで、その場ですぐに調べることができます。
事前準備編で紹介したプロジェクターやモニターがあると、大きな画面でリアルタイムに検索結果を共有できるのでオススメです。
三者面談などでは、事前に大学をピックアップして印刷して配付するのもありです。
既卒生のデータ
既卒生の評定・共通テスト得点・進学先・併願校の合否・部活動などを、進路指導部で取りまとめている学校も多いのではないでしょうか。
このようなデータがある場合には、ぜひ活用しましょう。
既卒生データがあることで、生徒は目標を立てやすくなります。
また保護者目線からすると、同じ高校に通っていた生徒が最終的にどのくらいのレベルに到達するのかが分かりやすく、子どもの受験サポートのイメージがしやすくなります。
もちろん個人ごとに状況はさまざまですから、過去の先輩が絶対ではありません。
あくまで参考であり、目の前の生徒の目標に応じて個別のサポートをしていくことが大切です。
この大変有用なデータですが、まとめる作業はかなりの変労を要する仕事です。
年数の浅い学校の場合、進路部で誰がつくるのか、はじめの一歩が出ずにまとめたデータが存在しない場合もあるでしょう。
そのようなときは、できる範囲で自身で作成してみるのもアリです。
私自身も、かつての赴任校でゼロからつくった経験があります。
一度作れば1年分の卒業生を加えるだけなので、さほど労力はかかりません。
業務改善が求められる昨今。
上手くバランスを取りながら作成してみてください。
もしコンピュータ処理が得意なら、ご自身でつくってみてもいいかもしれませんね。
総合型選抜の試験内容一覧
近年では、総合型選抜を中心に年内入試の定員数が増加しています。
年内入試を受験する生徒向けには、総合型選抜の試験内容の一覧が便利です。
学校推薦型推薦よりもさらに大学独自の入試形式となるため、大学によって課される内容が様々です。
など知っておきたい情報は多岐にわたります。
これらがすぐに一覧として見れると、生徒の受験戦略に役立ちます。
蛍雪時代7月・9月臨時増刊号などは推薦・総合方選抜の特集です。
その他にも一覧としてまとまっている書籍がありますので、進路関係書類を確認してみましょう。
指定校推薦リスト
大学進学のある学校で、こちらを作成してない学校はないと思います。
コピーやデータを手元において、指定校推薦を考えている生徒の面談で活用しましょう。
もちろん指定校から進学先を選ぶのはNG。
行きたい学校が指定校にあるから受験をするのが前提です。
生徒の成長を第一にして、ときに戦略的に活用したいですね。
医療系大学・専門学校の偏差値一覧
進路多様校では、国立大学・私立大学・短期大学・看護学校・専門学校と様々な進路先を希望する生徒が在籍しています。
特に医療系の分野に進みたい生徒にとっては、その選択肢が幅広くあります。
その際、ベネッセや河合塾の偏差値では、看護学校や専門学校の合否判定が正確にでません。
ですから、医療系に特化したena看護(新宿セミナー)の模試を活用することが一つの方法です。
ena看護(新宿セミナー)では、医療系に特化した偏差値も算出していますから、大学にしようか看護学校にしようか悩んでいるような生徒には分かりやすいデータです。
ena看護が発行している冊子「プログレス」は、模試を受験すると手に入ります。
また購入であれば、インターネットからも入手することができます。
プログレス購入フォームはこちら。
医療福祉系短大・専門学校一覧
前項に続き、進路多様校に努めていた際には、看護医療福祉系の専門学校に進学する生徒も一定数いました。
一般的に大学に関する進路書籍は多いですが、短大や専門学校については少ないのが現状です。
螢雪時代10月臨時増刊号では、看護・医療・福祉に特化して大学・短大・専門学校の情報がまとめられています。
「受験日程が大学と被っていないか」「受験費用や学費はいくらか」などを知るのに、大変分かりやすいデータです。
資格取得できる大学の一覧
大学への進学の目的として資格取得を挙げる生徒もいます。
とくに看護師などは、保護者が勧めることも多い職業の一つです。
看護学部であれば、看護師資格だけでなく、保健師の資格も取れるのか。
教職課程の有無、どの教員免許が取得できるのか。
このあたりを一覧として持っておくと、該当生徒への助けとなります。
インターネットの検索で見つけることもできますし、螢雪時代6月臨時増刊号は資格について特集されています。
文部科学省 教員免許状をが取得可能な大学
スタディサプリ進路 保健師を目指せる大学・短期大学(短大)の一覧
国家試験合格率データ
国家試験の合格率データも志望校決定の参考になります。
管理栄養士や診療放射線技師などは、とくにイメージしやすいでしょう。
同じような難易度の大学においても、国家試験への合格率が大きく異なることがあります。
現役合格率が高いということは、それだけ大学としての対策を強化していたり、学習に熱心な学生が集まっていたりするということです。
立地や学費、キャンパスの雰囲気などの他に、大学選びの指標の一つとして入れてみてもよいでしょう。
ただし、中には合格の可能性が低い学生を受験させない大学があるという話も卒業生伝いに耳にします。
あくまで参考とし、総合的に判断していくことが大切でしょう。
合格率のデータは、螢雪時代臨時増刊6月号に特集が組まれています。
また、インターネットでも拾うこともできます。
インターネットでは、旺文社教育情報センターが大変便利です。
サイト内検索で
「〇〇(国家資格) 合格率」
と検索すると、簡単に入手することができます。
以下にいくつか検索リンクを紹介しておきます。
管理栄養士国家試験合格率 旺文社教育情報センター
診療放射線技師国家試験合格率 旺文社脅威情報センター
薬剤師国家試験合格率 旺文社教育情報センター
一級建築士合格者数 旺文社教育情報センター
社会福祉士国家試験合格率 旺文社教育情報センター
大学HPをブックマーク登録する
初任の頃から、コツコツと大学のHPをブックマークに入れています!
書籍などは特定のテーマで大学を比較したり、そもそも大学を知ったりする上では大変便利です。
一方で、各大学の詳細まではわかりません。
など個別に確認したいことは、たくさんあります。
その都度検索をかけていては、面談の時間がなくなってしまいます。
そこで、生徒が希望する大学を、あらかじめブックマーク登録しておくことをおすすめします。
事前に記入・回収した用紙には、志望大学が書かれています。
その大学をブックマークしておけばOKです。
一回の面談で多くて40大学。
10年も担任をしていれば、ほとんど網羅できるので大した作業量にはなりません。
HPのアドレスは大きなリニューアルがない限り変わりませんので、コツコツ登録しておくこととよいでしょう。
国立・公立・私立大学、短期大学、専門学校などフォルダ分けをして、五十音順や地域順に整理しておくと、探すのも楽ですね!
自身でのブックマークが面倒な方は、大学一覧をまとめているサイト(SCHOOL NAVI)を活用してみてください。
奨学金シュミレーションサイト
こちらもブックマーク登録しておきたいサイトの一つです。
進学資金シミュレーションは、「進学に関わる生活費」と「いくら借りることができるか」の2つを調べることができます。
生活費のシミュレーションをしっかり行うことで借りすぎを防ぎます。
また、保護者の年収を入力することで、そもそもいくらまで借りることができるのかを調べることもできます。
奨学金貸与・返還シミュレーションは、借りた額に対してどの期間いくらずつ返済をしていくのかをシミュレーションするためのものです。
今の時代、借金を背負って新社会人をスタートすることのハードルは昔より高くなっています。
奨学金を軽く考えないようにすること。
奨学金を借りてまで通う価値のある大学か、自分の学びの進展を深く考えられているかを考えるきっかけにもなります。
教員は安定している職業ですから、普通に生活をする分にお金に困ることはありません。
ですから、お金に関して疎いことも多いです。
奨学金の案内が事務から来れば、当たり前のように配付し、細かい説明をすることもありません。
かく言う私も本気で金融を学ぶまで、ひどいものでした。
お金のことなので保護者の役割や考え方の部分が重要です。
教員はあくまで情報提供です。
しっかり学んで安易な借金を勧めないよう注意しましょう。
生徒が自分自身でしっかりシミュレーションできるよう紹介していきたいですね!
求人一覧
私自身はこれまで、実業高校に努めた経験はありません。
しかし、進路多様校に勤務したときには、就職をする生徒の進路支援に関わってきました。
就職を希望する生徒の場合には、もちろん求人票が必要です。
求人票はかなりの数になりますので、すべて持ち運ぶことはできません。
一覧のリストを進路指導部がつくっていれば、それを面談に持参しておくとよいでしょう。
大体の様子を面談で掴み、実際に自分で求人票を見る。
そして候補となる企業をしっかりと調べる。
そのきっかけとして求人票一覧はマストです。
まとめ:面談準備を通して教員が学び、生徒が自身で進路を切り拓く支援を行おう!
今回は、二者面談・三者面談で準備しておきたい資料&準備物について紹介してきました。
面談では、生徒一人ひとり相談内容が異なります。
三者面談では、家庭によって保護者からの質問もさまざまです。
ですから、備えをしっかり行うことで有意義な面談となるよう心がけたいものです。
今回紹介した、項目は以下のとおりです。
かなりの数を紹介してきましたが、これらすべてが読者全員に当てはまるわけではありません。
学校の特色も異なれば、目の前の生徒の実態も異なります。
ちょっとでも「いいな」と思えるものがあれば、ぜひ試してみてください。
そして、準備とあわせて一番大切なことは、教員自体が学び続けることです。
本記事で紹介した「螢雪時代」などの進路雑誌。
教室においてあるけど、意外と生徒は見ていません。
そして、意外にも教員自体も見ていないことが多いです。
もちろん人間の頭はデータベースではありませんから、すべてを頭にいれる必要はないでしょう。
しかし、生徒が疑問を自分自身で解消するために、その手立てを伝えることは重要です。
そのためにも、教員自身が日々学び続けること。
そして、教員が知識を伝達するのではなく、生徒が自分自身で進路を切り拓いていく支援を目指したいですね。
今回の記事が、先生方の面談・進路支援の参考になれば嬉しいです。
▼今回の記事に興味を持ってくださった方は、こちらに記事もどうぞ!
担任になって初めての面談です。
何か準備しておくとよいことはありますか?